イングリッド・ベタンクール。Ingrid Betancourt。政治家。
2008年7月2日、コロンビア国防相は、左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(FARC)に6年間拘束されていたイングリッド・ベタンクール元大統領候補ら15人を救出したと発表。
1961年、コロンビアのボゴタ生まれ。教育相やユネスコ大使も務めた外交官だった父親の仕事の関係でパリに長年居住。パリ政治学院卒業後、フランスの外交官と結婚しフランス国籍を得た。89年、コロンビアに帰国して94年に下院議員に当選しが、歴代政権の腐敗を追及したことで、命を狙われる。98年には「緑と酸素の党」を設立し、上院に トップ当選。自伝「それでも私は腐敗と闘う」がフランスでベストセラーとなり、「マダム・コロンビア」と呼ばれる。2002年、次期大統領選挙に立候補したが、同年5月の選挙を目前にした2月23日、FARCに誘拐され、6年以上にわたり拘束されていた。FARCは08年3月に政府軍との衝突でナンバー2のラウル・レジェス司令官が死亡。同年5月には高齢のマルランダ最高司令官も病死していたことが判明。組織の弱体化が続いていた。