アマノ・ユキヤ。外交官。
2009年7月2日、「核の番人」ともいわれる国際原子力機関(IAEA)の特別理事会でモハメッド・エルバラダイ事務局長の後任を選ぶ2回目の選挙が行われ、日本の天野之弥ウィーン国際機関代表部大使が事務局長に当選。
1947年、神奈川県生まれ。72年東京大学法学部卒業後、外務省入省。総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長などを経て、2005年8月からウィーン国際機関日本政府代表部大使。05年10月から1年間、IAEA理事会議長を務めた。08年9月、日本政府から09年11月に退任する現事務局長の後任を選ぶ選挙に擁立され、唯一の被爆国である日本の経験を踏まえて核兵器不拡散への決意を訴えてきた。09年3月に行われた1回目の選挙では3人が出馬、発展途上国を中心に支持を集めた南アフリカのアブドゥル・ミンティIAEA担当大使との一騎打ちとなったが、どちらの候補も当選に必要な有効投票の3分の2の信任票を獲得できなかった。今回の信任投票では、天野大使が3分の2の信任票を獲得、アジア出身者として初めて事務局長に選ばれた。09年9月の年次総会での正式承認を経て、12月に就任する予定。