スティーブ・ジョブズ。Steven Paul Jobs。実業家。
2009年11月5日、アメリカの経済誌「フォーチュン」が、9日発売号で「過去10年間の最も優れたCEO(最高経営責任者)」(CEO of the decade)に、アメリカのコンピューター機器大手、アップルのCEOスティーブ・ジョブズを選んだと発表。この選考は初めての企画で、インターネット検索会社グーグルの共同創業者サーゲイ・ブリンとラリー・ペイジ、ソフトウエア会社マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ、投資家のウォーレン・バフェットらの候補のなかからスティーブ・ジョブズが選ばれた。
1955年、アメリカ、カリフォルニア州生まれ。高校時代にコンピューターと出合い、76年に友人とともにアップルコンピュータを設立。翌年発表した「アップル2」は同社を大きく成長させた。85年、経営手腕を見込んで自らスカウトしたジョン・スカリーと対立し、同社の経営から手を引いた。 86年にネクスト・コンピューターを設立し、ワークステーション「NeXT」を開発するが、販売につまずき、ソフト専業のネクスト・ソフトウェアに転換。その一方、映画監督ジョージ・ルーカスが率いるルーカス・フィルムのCG制作部門ピクサーを買収。97年にはネクストを買収したアップルコンピュータに復帰し、2000年CEOに正式就任。以後、iTunesとiPodで音楽事業、iPhoneで通信器事業に参入。新しい「デジタル・ライフスタイル」を作り出すことで同社に好業績をもたらしている。その一方、04年にはすい臓がんを手術、09年には肝臓移植を受けるなど、健康に問題も抱えている。