アラキ・ノブヨシ。写真家。
2011年11月4日、新潟市出身の作家、坂口安吾の「精神を体現する人」として新潟市が表彰する第6回「安吾賞」に、「アラーキー」の愛称で知られる写真家の荒木経惟が選ばれた。
1940年5月25日、東京生まれ。千葉大学工学部写真印刷工学科卒業後、電通に入社。 64年、「さっちん」で太陽賞受賞。71年、みずからの新婚旅行を題材にした「センチメンタルな旅」でも注目を集めた。72年電通を退社しフリーとなる。以後、過激なヌード写真、都市の街並みを収めた写真やスナップ写真、愛猫を撮った「愛しのチロ」など、400冊を超える写真集を発表。2008年9月にはオーストリアの芸術分野における最高位の勲章「オーストリア科学・芸術勲章」を受勲。安吾生誕100年を記念して06年から始められた坂口安吾賞は、10年夏に市の事業仕分けで批判を集め、委員の交代や賞金の減額などの変更が行われた。荒木は受賞に際し「アタシはシャッター音が鼓動みたいなもんで、写真を撮ること自体が生活であり、人生。安吾賞は、そんな生き様にご褒美をくれるっていうんだから、嬉しいよ。写真の表現の善し悪しなんてチャチなことじゃなくて、生き様っていう基準が、ホント嬉しいよね」とコメントを寄せた。