アオキ・ジュンゴ。作家。
ハラダ・マハ。作家。
2012年5月15日、第25回三島由紀夫賞、山本周五郎賞(新潮文芸振興会主催)の選考会が行われ、三島賞には青木淳悟の「私のいない高校」(講談社)、山本賞には原田マハの「楽園のカンヴァス」(新潮社)が選ばれた。
青木淳悟は1979年、埼玉県生まれ。早稲田大学在学中の2003年、「四十日と四十夜のメルヘン」で第35回新潮社新人賞を受賞しデビュー。05年、2作目の「クレーターのほとりで」が三島賞候補に。同作とデビュー作を併録した小説集「四十日と四十夜のメルヘン」で第27回野間文芸新人賞を受賞。09年にも「このあいだ東京でね」で三島賞候補に挙がっている。3度目のノミネートで三島賞受賞となった「私のいない高校」は、英語の話せないカナダ人留学生を受け入れた高校で起こる数カ月間の出来事を、記録調の文体で描いたもの。
原田マハは1962年、東京都生まれ。小説家の原田宗典は兄。関西学院大学卒業後、広告プロダクションや美術館勤務を経て、商社の美術コンサルタントとして活躍。94年に学芸員の資格を取得。森美術館の設立準備に携わった後、カルチャーライターとして活動。2005年、「カフーを待ちわびて」で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞し作家デビュー。他の作品に「インディペンデンス・デイ」「本日は、お日柄もよく」「でーれーガールズ」など。山本賞受賞作となった「楽園のカンヴァス」は、富豪が所有するアンリ・ルソーの大作「夢」とよく似た作品をめぐる、ミステリー小説。