トキザネ・シンコ。本名、大野恵美子。川柳作家。
2007年3月10日、川柳作家でエッセイストの時実新子さんが、肺がんのため死去。78歳。
1929年、岡山県生まれ。25歳で神戸新聞の川柳欄に初入選したのをきっかけに、本格的に川柳に取り組み始め、川上三太郎に師事。63年に第一句集「新子」を発表。87年出版した句集「有夫恋(ゆうふれん)」がベストセラーとなり、「川柳界の与謝野晶子」と呼ばれるなど、話題になった。恋愛や人生をテーマにした川柳とは趣の異なる、軽妙なエッセーでは世代を超えて支持を集めた。95年の阪神・淡路大震災直後には、川柳仲間との合同句集「わが阪神大震災-悲苦を超えて」を出版。大きな反響を呼んだ。96年には句誌「川柳大学」を創刊・主宰し、後進の育成に努めた。他の著書に「小説 新子」「花の結び目」「時実新子全句集」などがある。