キリノ・ナツオ。本名、橋岡まり子。作家。
2009年8月11日、京都府宇治市などが主催する女流文学対象の第19回紫式部文学賞に、桐野夏生の「女神記(じょしんき)」が選ばれた。
1951年、石川県生まれ。成蹊大学卒業後、会社員を経てジュニア小説や恋愛小説、コミックの原作を手がけるようになり、93年、ミステリー第1作の「顔に降りかかる雨」で第39回江戸川乱歩賞を受賞して本格デビュー。98年には「OUT」で第51回日本推理作家協会賞を受賞。翌99年には「柔らかな頬」で第121回直木賞を受賞。2004年には英訳版「OUT」が日本人作家として初めてミステリー界最高峰であるアメリカのエドガー賞最優秀長編部門へノミネートされ話題となった。08年には「東京島」で純文学作品に贈られる第44回谷崎潤一郎賞を受賞している。紫式部文学賞の受賞作となった「女神記」は32カ国・地域の出版社が参加する「世界中の作家が、世界の神話を現代に蘇らせる」「新・世界の神話」シリーズの作品で、イザナキ、イザナミの物語を題材にした作品。