シゲヤマ・センノジョウ。本名、政次(マサツグ)。狂言師、演出家。
2010年12月4日、大蔵流狂言師で、現代劇、オペラなどの演出家としても活躍した二世茂山千之丞さんが、肝細胞がんのため死去。87歳。
1923年10月14日、京都府生まれ。人間国宝だった三世茂山千作の次男。幼児のときに、狂言「以呂波」のシテで初舞台。46年千之丞を襲名。兄で人間国宝の四世千作と共に、狂言の普及に努めるほか、ラジオドラマ、新劇や映画、テレビなどにも活躍の場を広げ、他の芸能との共演をタブー視した能楽界からは異端児と呼ばれた。演出家の武智鉄二による能様式の「夕鶴」などに出演し、76年からは新劇「夕鶴」で山本安英の相手役「与ひょう」を500回以上演じた。芥川龍之介原作のオペラ「地獄変」や、哲学者の梅原猛脚本によるスーパー狂言3部作などの演出でも活躍したほか、廃絶狂言の復活上演にも尽力。著書に「狂言役者 ひねくれ半代記」、「狂言じゃ、狂言じゃ!」。CDに「ハイパー『室町歌謡組曲』BASARASARA」などがある。