ツジイ・ノブユキ。ピアニスト。
2009年6月7日、アメリカのテキサス州で、第13回バン・クライバーン国際ピアノコンクールの決勝3日目が行われ、全盲のピアニスト、辻井伸行が優勝。同コンクールでの日本人の優勝は初となる。
1988年、東京都生まれ。生まれつきの全盲だが、4歳から本格的なピアノのレッスンを始める。7歳で全日本盲学生音楽コンクール(現ヘレン・ケラー記念音楽コンクール)ピアノ部門で優勝。早くからその才能が注目され、2000年にはサントリーホールで初のソロコンサートを開催。指揮者の佐渡裕に認められ、佐渡の指揮でフランスのラムルー管弦楽団との競演も果たしている。05年には世界3大ピアノコンクールのひとつ、ショパン国際ピアノコンクールに挑戦し、批評家賞を受賞した。1962年創設のバン・クライバーン国際ピアノコンクールは、冷戦下のソビエト連邦で開かれたコンクールで優勝し、名声を高めたアメリカのピアニスト、バン・クライバーンの名を冠したコンクール。原則4年ごとに開催され、成績上位者は賞金2万ドルのほか、3年間のコンサートツアーの契約など、今後の活動の支援を得られる。今回の優勝は、19歳の中国人男性との共同優勝。辻井は2009年現在、上野学園大学3年に在学中。