シゲマツ・キヨシ。作家。
2010年3月5日、第44回吉川英治文学賞(吉川英治国民文化振興会主催)に、重松清さんの「十字架」が選ばれた。
1963年3月6日、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。在学中には早稲田文学編集部でアルバイトをし、出版社勤務を経て、フリーライターとなった。田村章、岡田幸四郎など多数のペンネームで健筆をふるい、ルポルタージュやインタビューなど小説以外の執筆活動でも活躍。91年「ビフォア・ラン」で作家デビュー。99年、いじめを扱った「ナイフ」で第14回坪田譲治文学賞、同級生による連続通り魔事件に揺れる少年を描いた「エイジ」で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年、家族・家庭をテーマにした「ビタミンF」で第124回直木賞を受賞するなど、現代の家族を描く作品に定評がある。受賞作「十字架」では、いじめを苦に自殺した同級生を傍観していた者が、背負った重荷をどう受け止めて生きればよいのか悩み、迷い、傷ついて生きる20年間を描いている。他に「定年ゴジラ」「流星ワゴン」「疾走」「その日のまえに」「きみの友だち」「小学五年生」など著書多数。