ニワ・ウイチロウ。中国大使。
2010年6月15日、伊藤忠商事の丹羽宇一郎相談役を中国大使に起用すると、政府が閣議決定。中国大使への民間人起用は、第二次世界大戦後初めて。
1939年1月29日、愛知県生まれ。62年に名古屋大学法学部を卒業、伊藤忠商事に入社。食料部門に従事、アメリカに通算9年間駐在して92年取締役に就任、常務取締役などを経て98年代表取締役社長に就任。翌99年には約4000億円の不良資産を一気に処理。翌年度の決算では同社の史上最高益を計上する手腕を見せた。04年会長、10年4月から相談役。社長、会長時代には中国との貿易や投資などに積極的に取り組み、中国政府や経済界との人脈も豊富とされる。また、「社長は6年で辞める」と宣言し実行。社長時代から社員の目線に近づくため電車で通勤を続け、業績不振の責任を取って給与を全額返上するなど、今最も人気と影響力のある経営者のひとりといわれる。内閣府の経済財政諮問会議議員、地方分権改革推進委員会委員長なども歴任。著書に「人は仕事で磨かれる」、「まずは社長がやめなさい」などがある。