ノーマン・メイラー。Norman Mailer。作家、ジャーナリスト。
2007年11月10日、従軍体験を描いた小説「裸者と死者」で知られる作家、ノーマン・メイラーさんが、急性腎不全のため死去。84歳。
1923年、アメリカ、ニュージャージー州生まれ。16歳でハーバード大学に入学。在学中には、エンジニアの学位を取得する一方で、作家を志す。第二次世界大戦中の44年に陸軍に入隊し、フィリピンのレイテ島、ルソン島を転戦。終戦後は、進駐軍として日本に滞在した。除隊後は、ソルボンヌ大学大学院に留学。従軍体験を基に執筆した「裸者と死者」を48年に発表し、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストの1位となった。取材対象の実態を体験的に描く「ニュージャーナリズム」の手法が注目を集め、ベトナム反戦運動の体験を描いた「夜の軍隊」(68年)、死刑囚の半生を追った「死刑執行人の歌」(79年)でピュリツァー賞を受賞。ニューヨーク市長選挙への立候補のほか、映画の制作や雑誌の創刊にかかわるなど多彩な活動で知られ、6度の結婚など、私生活も話題となった。