シラカワ・マサアキ。日本銀行総裁。
2008年4月9日、日本銀行の第30代総裁に就任。参議院第1党の民主党が「財政と金融の分離」をかかげて、政府の財務省OB総裁案を2回続けて不同意とした。総裁が空席となる異常な状況にあって、3月20日に副総裁に就任した日本銀行出身の同氏の総裁昇格案が浮上、4月9日の衆参両議院で同意を得て、総裁に任命された。50歳代の総裁就任は51年ぶり、戦後生まれの総裁は初めてとなる。
1949年、福岡県生まれ。72年東京大学経済学部卒業後、日本銀行に入行。90年に日本銀行信用機構局信用機構課長、以後、93年企画局企画課長、94年大分支店長、95年ニューヨーク駐在参事、96年金融研究所参事、97年国際局参事、審議役、2002年理事を歴任、06年7月に退任し、京都大学公共政策大学院教授に転じた。金融政策が専門で、「日銀きっての理論派」と評される。著作には「現代の金融政策--理論と実際」(08年3月、日本経済新聞出版社)など。