ヤマウチ・カズヒロ。元プロ野球選手。
2009年2月2日、「シュート打ちの名人」「打撃の職人」「オールスター男」などと呼ばれたプロ野球往年の強打者で、中日、ロッテの監督などを歴任した山内一弘さんが、肝不全のため死去。76歳。
1932年、愛知県生まれ。愛知県立起（おこし）工業高校を卒業、川島紡績を経て、52年毎日オリオンズ（現千葉ロッテマリーンズの前身）に入団。巧みなバットコントロールで、チームの「ミサイル打線」の中軸として活躍。60年には本塁打王、打点王の2冠を獲得して、パ・リーグMVP(最優秀選手)にも選ばれた。64年には「世紀のトレード」ともいわれた、通算320勝を挙げた小山正明投手との電撃トレードで阪神に移籍し、70年に広島で現役を引退。通算成績、打率2割9分5厘、396本塁打、1286打点。首位打者1回、本塁打王2回、打点王4回。16度出場したオールスター戦でもMVPを3度受賞したことから「オールスター男」とも言われた。引退後は「かっぱえびせん」と称されるほどの、教え出したら止まらない熱血指導ぶりで巨人、阪神などの打撃コーチを務め、ロッテと中日で各3シーズンずつ指揮を執った。2002年に野球殿堂入り。