トミノ・ヨシユキ。本名、喜幸。アニメーション監督。
2009年8月10日、スイスのロカルノ国際映画祭事務局が、「機動戦士ガンダム」シリーズなどで知られる富野由悠季監督に、長年の業績を表彰する名誉豹賞を贈った。
1941年、神奈川県生まれ。日本大学芸術学部卒業後、虫プロダクションに入社。日本初の連続テレビアニメ番組「鉄腕アトム」の制作に携わった。67年の退社後も、多くのアニメ作品に携わり、「海のトリトン」(72年)やロボットアニメの「勇者ライディーン」(75年)「無敵超人ザンボット3」(77年)「無敵鋼人ダイターン3」(78年)といったテレビ作品で注目を浴びた。原作・総監督・脚本を務めた79年放送開始の「機動戦士ガンダム」では、それまでのロボットアニメとは一線を画し、宇宙人や怪人相手ではなく、人間同士が戦うというドラマ性やリアルな戦場描写で多くのファンを獲得。放送終了後に制作された劇場版3部作でのファンの熱狂や、プラモデルなどの関連商品の爆発的売れ行きは社会現象ともなり、80年代のアニメブームを牽引(けんいん)した。その後も“巨大ロボットもの”というジャンルの専門家として「機動戦士Zガンダム」などの作品を制作。2005~06年には「Zガンダム」の劇場版3部作を制作した。