ハナダ・カツジ。元力士。
2010年9月1日、「土俵の鬼」と呼ばれ、昭和30年代前半にライバルの横綱栃錦と「栃若時代」を築いた大相撲の元横綱初代若乃花の花田勝治さんが、腎細胞がんのため死去。82歳。
1928年3月16日、青森県生まれ。2005年に死去した元二子山親方(元大関貴ノ花)は末弟。兄の若乃花、弟の貴乃花の若貴兄弟は甥(おい)。1934年の室戸台風で生家のリンゴ園が全滅し、一家で北海道室蘭に移住。46年11月初土俵、50年1月新入幕。55年秋場所後に大関に昇進したが、56年9月場所前に部屋のちゃんこ鍋で大やけどを負った長男が事故死。首から数珠をかけて場所を務める姿は日本中の涙をさそった。58年1月場所後、第45代横綱に昇進。「土俵の鬼」と呼ばれるほどの猛稽古で鍛え上げた大技でファンを魅了し、ライバルの横綱栃錦とともに昭和30年代前半の相撲人気を盛り上げた。62年5月に34歳で現役を引退。優勝10回のうち全勝1回。引退後は二子山部屋を起こし、二代目若乃花、隆の里の2横綱、貴ノ花、若嶋津の2大関らを育て、日本相撲協会理事長も務めた。