オザワ・ショウイチ。俳優。
2012年12月10日、ラジオ番組「小沢昭一の小沢昭一的こころ」や、放浪芸などの芸能史研究など多方面で活躍した小沢昭一さんが、前立腺がんのため死去。83歳。
1929年4月6日、東京生まれ。早稲田大学在学中の49年に俳優座養成所に入所、51年に初舞台。53年には映画デビューし、川島雄三監督の「幕末太陽伝」や今村昌平監督の「豚と軍艦」「にあんちゃん」などで脇役ながら存在感を示した。66年の主演作「『エロ事師たち』より 人類学入門」では、毎日映画コンクール男優主演賞など多くの賞を受賞。82年に立ち上げた一人だけの劇団「しゃぼん玉座」では、井上ひさしの「国語事件殺人辞典」などを上演。特に一人芝居「唐来参和(とうらいさんな)」は、83年から2000年まで全国で660回演じた。ラジオでは、1973年に始まった「小沢昭一の小沢昭一的こころ」の独特な語り口が人気を呼んだ。体調を崩して2012年9月21日に出演を見合わせるまで、通算1万355回を数える長寿番組に。また、40代の頃から浪花節、猿回し、ストリップなどの「放浪芸」を探求。レコードや「日本の放浪芸」「放浪芸雑録」などの著作にまとめ、放送大学の客員教授も務めた。1994年紫綬褒章受章、2001年には勲四等旭日小綬章を受章している。