ヤマモト・マユ。研究者。
2007年10月4日、「人を笑わせ、そして考えさせる」研究を対象に毎年贈られるイグ・ノーベル賞(Ig Nobel Prize)で、ウシのふんからバニラの香り成分を抽出する研究に取り組んだ、日本人研究者の山本麻由が化学賞を受賞、ハーバード大学内で授賞式が行われた。
1981年、東京都生まれ。宮崎大学農学部卒業。国立国際医療センター研究所(東京都新宿区)に勤務していた2005年に、ウシのふんを200℃で60分間加熱することによって、バニラの芳香成分である「バニリン(vanillin)」の抽出に成功した。資源の有効活用によって得られた香料は、日用品などへの応用が期待される。
「イグ・ノーベル賞」は、アメリカのハーバード大学系のユーモア科学雑誌「The Annals of Improbable Reserch」の編集者、マーク・アブラハムが1991年に創設。日本人関係者の受賞は、井上大佑(カラオケの発明で、平和賞受賞)や、ドクター・中松(栄養学賞受賞)らに続く12件目。授賞式では、「本家」ノーベル化学賞受賞者(1976年)のウィリアム・リプスコムによってトロフィーが授与された。