ヒラノ・ケイイチロウ。作家。
2009年9月3日、08年7月1日からの13カ月間に出版された単行本または雑誌等に発表された日本語の文学作品を対象とした第19回Bunkamuraドゥマゴ文学賞に、平野啓一郎の「ドーン」(講談社)が選ばれた。
1975年、愛知県生まれ。98年、京都大学法学部在学中に初めて投稿した小説「日蝕」で話題を呼び、第120回芥川賞を受賞。以後、02年には「文明の憂鬱」、長編「葬送」を発表。2004年には文化庁の「文化交流使」として一年間パリ滞在。09年には「決壊」が第59回芸術選奨文部科学大臣新人賞に選ばれた。他の著書に「滴り落ちる時計たちの波紋」「顔のない裸体たち」「あなたが、いなかった、あなた」など多数。 ドゥマゴ文学賞は、ランボーやヴェルレーヌら多数の文学者が集ったパリのカフェ、ドゥ・マゴ本店で1933年に創設されたドゥ・マゴ賞(Le Prix des Deux Magots)にならい、その支店をテナントに持つ東急文化村が90年に創設。受賞作は、毎年「ひとりの選考委員」によって選ばれ、09年の選考委員は島田雅彦が務めた。