ジャン・マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ。Jean-Marie Gustave Le Clezio。小説家。
2008年10月9日、スウェーデン・アカデミーはフランスの小説家、ジャン・マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオに08年のノーベル文学賞を授与すると発表。
1940年、フランスのニース生まれ。父はイギリス籍、母はフランス籍だがともにフランスからモーリシャスに移住した家系のため、フランスとモーリシャスの国籍を持っている。ナイジェリアで少年時代を過ごし、ニース大学、イギリスのブリストル大学で学んだ。63年に発表した長編「調書」でフランスの有名な文学賞であるルノード賞を受賞。さらに65年の短編集「発熱」、66年の長編「大洪水」で現代フランス文学を代表する作家としての地位を確立。70年代にはパナマやメキシコで暮らし、先住民文化に強い関心を寄せる。その体験をもとにして71年の「悪魔祓い」や88年の「メキシコの夢」、97年の「歌の祭り」などのエッセーで現代文明を批判した。2006年には39年ぶりに来日して講演を行い、奄美大島や北海道を訪れた。他に「パワナ」「偶然」「海を見たことがなかった少年」「アフリカのひと」などの著書がある。