ドリス・レッシング。Doris Lessing、作家。
2007年10月11日、スウェーデン・アカデミーは、2007年のノーベル文学賞を、イギリスの女性作家、ドリス・レッシングに授与すると発表。
1919年、旧ペルシャ(現イラン)のケルマーンシャー生まれ。25年、イギリス人の両親とともに旧南ローデシア(現ジンバブエ)の農場に移住。7歳の時から現地の寄宿学校に入れられたが、14歳で自主的に学業を終了。2度の離婚を経て、49年、第1作目の「草は歌っている(The Grass Is Singing)」の草稿を手に、引き取った息子とともにロンドンに移住。翌年出版された同作は大きな成功を収めた。以後、「黄金のノート」(62年)、「夕映えの道―よき隣人の日記」(84)「五番目の子供」(88年)など、様々な作品を執筆し、数々の文学賞を受賞。核兵器反対運動やアフリカ諸国の政府に対する批判でも知られ、南アフリカには95年まで再訪できなかった。今回、ノーベル文学賞としては最高齢受賞者で、女性作家として11人目の受賞となった。