ハタケヤマ・シゲアツ。カキ養殖家。
2012年2月8日、国連森林フォーラム(UNFF)は、11年の「国際森林年」を記念し、森林保護に貢献した「フォレストヒーローズ」の一人に宮城県気仙沼市でカキ養殖業を営む畠山重篤を選んだと発表。
1943年10月7日、中国の上海生まれ。家業のカキ養殖のかたわら、豊かな広葉樹の森が海を育てると、「森は海の恋人」を合言葉に、89年から気仙沼湾に注ぐ大川上流域に3万本以上の植林を続け、環境保護などに携わるNPO法人「森は海の恋人」の理事長、京都大学フィールド科学教育センター社会連携教授などを務める。エッセイストとしても知られ、著書に「森は海の恋人」「日本〈汽水〉紀行」「カキじいさんとしげぼう」「鉄が地球温暖化を防ぐ」などがある。東日本大震災では壊滅的な被害を受け、母親を亡くしたが、養殖の復興と環境の再生に力を注いでいる。「フォレストヒーロー」はアジア、アフリカ、ヨーロッパ、中南米、北米の世界5地域から森林の育成や林業の健全な発展などに貢献した人物を国連が顕彰する制度で、農林水産省が畠山氏を推薦していた。