全国の中小企業経営者が集まって、地域経済からの脱原発を目指し、再生可能エネルギー普及に向けた実践活動に取り組む組織。正式名称は、「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」。2012年3月20日に387人が参加して東京都内で設立総会を開いた。主な活動は、(1)地域でのエネルギー自給体制を実現するための勉強会や事例の視察、(2)再生可能エネルギーについての正しい知識と認識を得るための勉強会やシンポジウム、(3)持続可能な企業経営と経済の実現のための研究や提言、(4)各地域での「志民」や行政、団体などとの連携や協議、情報交換と啓発活動、としている。設立趣旨に賛同した100人を超える経営者が世話役となり、全国9地区から世話役地区代表を1人ずつ選出、その9人が全体の副代表も務める。世話役代表に就任したのは、呼びかけ人の1人である鈴廣かまぼこの鈴木悌介副社長。アドバイザーとして飯田哲也環境エネルギー政策研究所所長、河野太郎衆議院議員、平井伸治鳥取県知事、哲学者の内山節ら、自治体首長や大学教授、政治家など三十数人が名を連ねている。東京電力福島第一原子力発電所事故を受け、「原発は安全でも安価でもなく、人々の生活や経済に悪影響を及ぼしかねない」として、本当の豊かさのためには「お金のものさし」だけでなく、「いのちのものさし」が大切だと提唱。地域に生まれ育ち、地域に支えられて活動している中小企業経営者として、再生可能エネルギーの自給体制の実現を通じて、持続可能な地域経済と地域社会の自立を目指す。単なる反原発運動ではなく、原発がないほうが健全・安全な国や地域をつくることができる、という具体的対案を示し、それを実践していく、「実践のネットワーク」を目指すとしている。