建築物の環境性能を総合的に評価するためのツール。どれだけ環境に配慮した建築物であるかを建築主が評価するのに使用される。企画段階での環境性能を評価する「CASBEE-企画」、新設建築物の自己評価チェックシステム「CASBEE-新築」、既存建築物を評価する「CASBEE-既存」、改修設計時に使用する「CASBEE-改修」の4つの基本ツールと、目的別の拡張ツールから構成される。例えば「CASBEE-新築」の場合、「建築物の環境対策・性能」では騒音対策やアスベスト対策、温度・湿度制御、「室外環境(敷地内)」では、生物環境の保全や景観への配慮など、約80の項目についてそれぞれ1~5までのレベルで採点し、総合的にS(大変優れている)からC(劣っている)までの5段階で格付けする。2001年に国土交通省の主導で(財)建築環境・省エネルギー機構内で開発。2007年11月現在で、京都、大阪、兵庫、静岡の4府県と名古屋市、大阪市、横浜市、京都市、神戸市、川崎市、福岡市、札幌市、北九州市の9政令指定都市が導入し、08年には愛知県も導入を予定している。対象となる建築物の床面積は、各自治体により異なるが、2000平方メートル超や5000平方メートル超などの大規模建築物。