改築で既存の建物の床面積を減らすこと。たとえば、既存マンションの高層階を撤去して階数を減らしたり、一軒家を縮小したり、3棟並んだマンションを2棟にしたりすることなども減築に含まれる。少子高齢化社会を迎え、人口や世帯が縮小していく日本では、住環境の利便性や効率性を向上させる考え方として注目を集める。既存マンションでは、建物寿命の延長、荷重減少による耐震強度の向上、管理の容易化、高付加価値化が、一軒家では、通風性や通気性の改善、冷暖房の効率化や、維持コストや手間の簡素化、などがメリットとして挙げられる。また、空き家の減少、ゴーストタウン化の防止など、街づくりの面でも効果があるとされる。2008年夏から独立行政法人都市再生機構が、東京のひばりが丘団地で4階建ての最上階を撤去するなどの減築実験を始めるとの報道があった。