政府が公式に日本経済の年間予測と政策の方針を示すもので、正式名称は「経済見通しと経済財政運営の基本的態度」。内閣府が中心となって作成され、原則として毎年12月の閣議了解を経て、翌年1月に閣議決定される。内容は、(1)前年度の経済動向の分析、当該年度の経済見通し、(2)当該年度の経済財政運営の基本方針で、(1)では、GDP(国内総生産)を構成する各項目のほか、失業率などの雇用状況、消費者物価指数などの物価動向、貿易・サービス収支などの国際収支の動向が対象。予算編成で税収を見積もる際の参考ともなる重要な指標だが、「目標」としての色合いが濃いため、毎年夏に内閣府が公表する経済動向試算で、「政府経済見通し」が修正されることが多い。2008年12月に閣議了解された09年度版では、実質経済成長率を前年度比0.0%として、02年度以来、7年ぶりの「ゼロ成長」となる見通しが示され注目された。