日本の経済・社会の再生に向け、より効果の高い施策に予算を重点的に配分する取り組み。2011年9月20日に閣議決定された12年度(平成24年度)予算の概算要求基準のなかに、特別枠として盛り込まれた。対象となるのは、(1)科学技術、エネルギー、海洋、宇宙など、インフラ整備を含めた成長基盤の強化、(2)スポーツを含む教育・雇用などの人材育成、(3)沖縄振興政策を含む地域活性化、(4)安心・安全社会の実現、の4分野。7000億円の規模を想定し、各省庁は政策経費を一律に1割ずつ削減し、その削減額の1.5倍まで要求できる、とした。予算配分や重要課題については、野田佳彦首相を議長として新設された「予算編成に関する政府・与党会議」が検討する。9月30日に締め切られた12年度予算の概算要求では、各省庁から126事業1兆9788億円と、想定を大幅に上回る要求が出された。これらの要求を7000億円規模に絞り込むため、まず、政府・与党会議の下に設置された実務者会合が検討して11月下旬に中間報告を行ったうえで、12月上旬に選定案を作成。最終的に野田首相が決定する。