創業から長い年月を経た、人間で言えば「長寿」とも言える企業のこと。2009年8月12日、民間信用調査会社の東京商工リサーチが、国内で創業100年を超える企業が2万1066社あるとの調査結果を発表。それによれば、同社のデータベースにある企業のうち、創業100年を超える企業は1%。その8割以上が明治以降の創業だが、江戸時代に創業された企業が3530社あり、安土桃山時代以前の創業も266社あった。もっとも古い企業は、寺社建築工事の「金剛組」(大阪府)で、創業は飛鳥時代にあたる578年。1400年以上、経営を続けていることになる。業種別で見ると、卸売業、小売業が最も多く、次いで製造業、建設業、宿泊業・飲食サービス業の順で、地域別では近畿地方が最も多かった。東京商工リサーチは、長寿企業には、日本的経営の長所が随所に見られるとして、具体的には「本業を重視しながら時代に合わせて変化する柔軟性」「身の丈にあった経営」「従業員重視の信頼経営」を挙げている。