日本のベンチャー企業である頓智(とんち)ドット株式会社が、アップル社のiPhone用に開発したアプリケーション、および、それを通じて運用を行っている拡張現実(AR)サービス。2008年9月、サンフランシスコで開かれた、インターネット関連のイベント「テッククランチ50」で発表され話題を集めた。iPhoneのカメラを対象物に向けると、内蔵されているGPS機能からの位置情報、カメラからの映像情報をもとに、対象物に関連する様々な情報をサーバーから取得し、ビューファインダー内の画像に付せんのように重ねて表示する。この情報付せんを「エアタグ」といい、蓄積済みのデータを読み出すほか、利用者が発言やスペックを書き込み、他人に提供することもできる。エアタグは文字、写真、音声での表示が可能で、情報収集用にフィルタリング、保存などの機能も付属する。09年9月17日、企業向け商用サービスがスタートし、スペインの高級革製品ブランドのロエベが、新作展示会での商品紹介のナビゲーションツールに初採用した。同月24日からは、一般向けの配信も始まり、無料アカウント登録と規約への同意を条件に、iPhone 3Gおよび3GSで利用できるようになった。