政府系金融機関を統合する法律。2007年5月18日に成立した。現在ある8機関のうち国際協力銀行、中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫の4機関を、08年10月に政府全額出資の株式会社、日本政策金融公庫に一本化し、12年度以降には沖縄振興開発金融公庫も合流する。政府系金融機関は、財政投融資資金(財投資金、現在の財政融資資金、おもに郵便貯金で集めた資金)を通じて調達した資金を、民間では難しい分野に融資する役割を担ってきた。しかし、業務が肥大化して民間との競合も増え、民業圧迫との批判が高まったため、民業の補完の徹底と業務の縮小を目的とする改革が始まった。また、財投も、肥大化と運用の不透明さなどから改革が進められ、その意味では、財投の入り口の改革とされた郵政民営化と並び、政府系金融の改革は出口の改革と位置づけられる。政府系金融機関は、1999年に日本開発銀行と北海道東北開発公庫が統合され日本政策投資銀行に、日本輸出入銀行と海外経済協力基金が統合され国際協力銀行となり、10機関から8機関に再編された。今回残った3機関は、日本政策投資銀行と商工組合中央金庫が2008年10月に特殊会社となり、その後完全民営化、公営企業金融公庫は08年度に廃止、地方に移管される予定。