東京都と国土交通省が連携して進めている、ユビキタス・コンピューティング社会のインフラ構築に向けた取り組み。無数のICタグや通信端末などの情報通信技術を活用し、「いつでも、どこでも、だれでも」必要な情報にアクセスできるまちづくりを目指す。ユビキタスとは「どこにでも存在する」という意味のラテン語。技術協力を行っているのは「トロンOS」の開発者としても知られる、東京大学大学院の坂村健教授。2005年に上野公園と上野動物園で行った「上野まちナビ実験」から始まり、07年からは銀座の街を対象とした実証実験「東京ユビキタス計画・銀座」が進行中。これは、銀座1~8丁目の街路や地下などに設置された約1000個のICタグ情報や、GPS情報などを「ユビキタス・コミュニケーター(UC)」という専用端末で自動受信し、現在地の周辺店舗や観光名所などに関する情報をリアルタイムで取得するという仕組み。11年12月13日から始まった新たな実証実験では、アンドロイド搭載スマートフォンにも対応。個人所有の端末に、無料のアプリケーション「ココシル銀座」をダウンロードすることで、情報を取得できるようになった。日本語、英語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語に対応しており、12年3月末まで行われる。