途上国の貧困層に少額の小口融資などを行うマイクロファイナンス(MF)実施機関(銀行)を支援するNPO(民間非営利団体)で、メンバーは約30人。2009年6月にMF民間ファンドの日本第1号を立ち上げた。LIPは07年10月、金融機関で働く20代の若者7人が、自分たちの専門知識や経験を生かし、世界の貧困問題の解決を目指そうと結成した。MF銀行としては、06年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌスのグラミン銀行が有名で、その銀行に出資者の資金を提供するMF民間ファンドは世界に104あるが、これまで日本には無かった。LIPは「スーツを着ながらでも、世界の貧困問題に取り組める」をモットーに、終業後や週末などに勉強会を重ね、「自立したい」という個人の意志を生かしつつ、貧困の削減や事業の継続も可能なMFに注目。カンボジアを訪ねてMFの現場を視察したり、フォーラムを開催するなどの活動を続けた上で、このほど、音楽や農業などのファンドの販売と運営を行う専門の金融会社「ミュージックセキュリティーズ」を窓口に、日本の出資者を募り、カンボジアの貧しい女性が利用するMF金融機関に投資を行うこととなった。ネット上で市民から1口1万~5万円程度で目標総額5000万円の出資を募り、3年後に還元されるファンドを計画している。