主要20カ国・地域(G20)首脳会議の閉幕時に出される共同宣言。1990年代末のアジア金融危機を受けて、99年から主要8カ国(G8)に新興12カ国を加えた20カ国財務相・中央銀行総裁会議が開始されたが、2008年のリーマン・ショックを契機に、G20の首脳会合も開催されるようになった。10年6月25~27日にG8とともにカナダのトロントで開催されたG20首脳会議の宣言では、「われわれの努力は良い成果を挙げているが、回復は一様ではなく脆弱(ぜいじゃく)」と認識。「成長に配慮した財政健全化計画」を原則とし、先進国は13年までに少なくとも財政赤字を半減させ、16年までにGDP(国内総生産)比で政府債務を安定化、低下させるという数値目標を明記した。ただし財政が悪化している日本に関しては、10年6月に発表された新成長戦略と財政運営戦略を歓迎する、として数値目標に拘束されない「例外扱い」となった。