電力会社などのエネルギー供給事業者による非化石燃料活用を促すための措置を定めた法律。2009年7月1日に参議院本会議で可決、成立した。正式名称は「エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律」。これに基づき、これまで電力会社が自主的に行ってきた、家庭などでの太陽光発電の余剰電力の買い取りが義務化される。価格も、これまでは通常の電気価格と同じ1キロワット時当たり24円で買い取ってきたが、2倍の48円に引き上げられる。買い取り費用は、電気料金に上乗せされる。上乗せ額は、10年度は少額にとどまると予測されるが、11年度には標準家庭で月約30円、買い取りが増える5~10年後には約50~100円となると見られる。経済産業省は、太陽光発電を20年には05年比で約20倍の2800万kWまで増やすことを目指しており、買い取り価格を2倍にすることで、家庭での太陽光発電システムの設置費の回収期間を短縮し、太陽光発電の導入量が増えることを期待している。電気料金はすべての世帯で値上げされることとなるが、太陽光発電の設備を設置する余裕のある世帯のために、設置しない世帯が負担増を強いられる形となることから、批判の声もある。