革新的な作品に注目するアメリカの「クリオ賞(CLIO AWARDS)」(1959年創設、開催地マイアミ)や、個人の技能を評価するのが特徴の「One Show」(75年創設、開催地ニューヨーク)と並び、世界三大広告賞に数えられる総合広告賞で、1954年創設。2010年末に英語正式名称を現行名に変更し、これに伴い11年2月、日本語正式名称も「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」に変わっている。毎年6月下旬、フランス南部の保養地カンヌで1週間開催され、世界各地から2万4000を超す作品が応募。会期中広告業界関係者8000~1万人が訪れる。コンペティション形式で、11年現在13部門を数え、各部門の最優秀作には「グランプリ」、以下金賞、銀賞、銅賞が授与される。11年6月19~25日に開かれた第58回フェスティバルで、NTTドコモの間伐材を使った携帯電話「TOUCH WOOD SH-08C」のプロモーション映像「森の木琴」が3部門(フィルムクラフト部門金賞、フィルム部門銀賞、サイバー部門金賞)、九州新幹線の全線開業を伝える「JR九州/祝!九州キャンペーン」が3部門(アウトドア部門金賞、メディア部門銀賞、フィルム部門銅賞)、ユニクロのウェブ企画「ラッキーライン」が2部門(サイバー部門金賞、同銀賞)、東芝のLED電球ポスター「10年カレンダー(WITH 10 YEARS OF LIFE)」が1部門(アウトドア部門金賞)など、日本から参加の作品が多数受賞した。