官民一体で海外での原子力発電プロジェクトの受注を目指す会社。電力9社(北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力)と、東芝、日立製作所、三菱重工業、産業革新機構の13社が計2億円を出資して、2010年10月22日に設立。代取締役社長には東京電力の武黒一郎フェローが就任した。設立の背景には、新興国で計画されている原発建設の受注競争で、日本は09年末以降、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国では韓国に、ベトナム第1期分(2基)ではロシアに、相次いで敗れたことへの反省がある。国際原子力開発は、日本がこれまで培ってきた原子力発電所の建設、運転保守、人材育成などの技術やノウハウを、官民一体で包括的に新興国に提案することをアピール。菅直人首相は10年10月31日、東南アジア諸国連合(ASEAN)の一連の会議に出席するために訪れていたハノイで、ベトナムのグエン・タン・ズン首相と会談し、ベトナムで計画されている第2期工事の原子力発電所の建設(2基)を日本が受注することで合意した。日本が新興国で原発を受注するのは初めて。