国の財政の歳入のうち、税金(租税・印紙収入)として納付される以外の収入。国債などの発行で得られる公債金収入や借入金は除く。通常、税外収入とされるものには、日本銀行や日本中央競馬会などが納める国庫納付金、国立印刷局や国立療養所の収益、国有財産の売却代金などがある。近年、税外収入は一般会計の歳入総額の5%前後で推移していたが、2009年度当初予算では、総額88兆5480億円のうち税外収入は約10%に増加。これは、08年後半からの急激な景気の悪化で税収が減少した一方で、「埋蔵金」と呼ばれる特別会計の積立金や余剰金から6兆円以上を税外収入として計上したことによる。鳩山由紀夫内閣が初めて本格的に予算編成を手がける2010年度当初予算の策定に当たっては、景気の回復の遅れで税収見込みが前年度を約10兆円下回る一方で、各省庁の概算要求額が過去最大の95兆円にまで膨らんだことから、大幅な歳入不足が生じることが判明。国債発行額を前麻生太郎内閣での44兆円以下に抑えることを目標とする民主党は、税外収入の増加で歳入の拡大を図るとして、「埋蔵金」に加えて、公益法人などが設置した基金を税外収入に計上する意向を示した。