職務経歴や取得資格などの情報を記録したカード。2008年度に国が創設するジョブ・カード制度に基づいて、フリーターなどの就業支援を目的に発行される。対象は、ハローワークや民間の職業紹介機関などが行う職業相談サービス、キャリア・コンサルティングを受けた者のうち、カードの発行を希望する者。国が募集する企業での実習を含む職業訓練、ジョブ・プログラムの修了者には、職業能力証明書が発行され、実習先の評価がカードに記録される。ジョブ・カード制度は、格差問題への対応として安倍晋三内閣が策定した「成長力底上げ戦略」の一環として、導入が検討されていたもので、就業希望者の経験、能力を国が証明することで、即戦力の求められる中途採用が円滑に進む、としている。フリーターのほか、育児を終えた女性、母子家庭の母親などの利用が想定されており、当初5年間で100万人程度のカード取得が目標。07年7月に「ジョブ・カード構想委員会」がとりまとめた中間報告を受けて政府が導入を決定し、08年度の実施までには、生活困窮者に訓練期間中の生活費を融資する制度の導入も検討される。