アメリカのフェイスブック社が運営する世界最大のSNS(social networking service 個人が専用ページを簡単に作成できるコミュニティー型のウェブサイト)。2004年にハーバード大学の19歳の学生だったマーク・ザッカーバーグ(現・同社CEO)が、大学側の作った顔写真入りの学生名簿(face book)がつまらなかったために、学生が自分たちで管理できるオンラインの名簿をと思い立ち、学内の交流サイトとして立ち上げたのが始まり。他の大学の学生からも要望があったため、他大学にも徐々に開放し、アメリカの学生たちにとって定番のサービスとなっていった。06年9月には、学生以外の利用を解禁。07年には、その広告媒体としての将来性を高く評価したマイクロソフト社が、ライバルのグーグル社との競り合いの末に、2億4000万ドルを出資して話題となった。英語以外の各言語でもサービスを開始したことなどから利用者数が急増し、アメリカの調査会社によると、08年4月に訪問者数で、それまで1位だったマイスペース(MySpace 03年創業)を抜いてSNS世界最大手となった。同年5月、日本語版もスタート。また、10年3月にはアメリカのウェブサイト訪問者数シェアで、ネット検索最大手のグーグルを抜いて初めて首位となり、同年7月21日には利用者が全世界で5億人を突破したと発表した。10年7月現在、70カ国語以上に対応しており、利用者の7割がアメリカ以外で、ヨーロッパ諸国やインドなどのほか、中南米や東南アジアなどでの利用も増えているという。フェイスブックは、その成り立ちや、個人情報の公開範囲を細かく設定できることなどもあって実名利用が多く、利用者の登録した文章や写真などのデータが友人たちのページにも瞬時に表示されるなど、情報共有がしやすいとされる。また、サイトの技術的な仕様を公開し、新しいソフトやサービスの開発を利用者に奨励しており、ゲームなどアプリケーションが充実していることなども人気の理由といわれている。