「もりアフロ」は、バイオETBEを混合したバイオガソリンを取り扱う全国のガソリンスタンドに掲示されるマーク。環境保全をイメージに、2本の木がマスコット的にデザインされている。バイオETBEは、トウモロコシやサトウキビなどの植物から精製したバイオエタノールと石油系のガスで合成した化合燃料である。ETBEはエチルターシャリーブチルエーテル(ethyl tertiary-butyl ether)の略語で、エタノールとイソブチレンを反応させて合成した化合物のことで、フランスやスペインでは、植物由来であることからバイオマスエタノール(biomass ethanol)とも呼ばれる。温室効果ガスである二酸化炭素を抑制するために、これをガソリンに混合して自動車燃料に使われるが、混合率はアメリカで10(一部で8.5)%、ブラジル20~25%、EU3~10%、中国10%、日本3%とされている。日本のバイオガソリンの導入は、2007年に首都圏のガソリンスタンド50カ所(バイオETBE1.2万キロリットル)で試験的に始まったが、石油業界では09年には1000カ所に拡大、10年には全国に展開し、84万キロリットルの本格導入を目指している。このため消費者ユーザーへのアピールの意味も込めて、これまで一部のスタンドで使われてきた「もりアフロ」が、09年4月からバイオガソリン・スタンドのランドマークとなる。