NHK(日本放送協会)が2008年12月1日から始めた有料の番組配信サービス事業。ビデオ・オン・デマンド(VOD)方式により、インターネットを通じて見たい番組をいつでも視聴できる。「見逃し番組」と「特選ライブラリー」が用意され、「見逃し番組」は、新作ドラマやニュース番組を、地上波と衛星放送の放送直後から1週間程度、配信する。開始時の番組は、連続テレビ小説、「NHKスペシャル」、「ためしてガッテン」など、毎日10~15番組と、定時ニュース5番組など。大河ドラマも、09年1月からの「天地人」から開始される。「特選ライブラリー」は、過去に放送された名作やドキュメンタリーなどを視聴でき、開始時は大河ドラマや「プロジェクトX 挑戦者たち」などのドキュメンタリーなど、約1200本が用意される。視聴には、高速インターネット回線、パソコンか通信機能付きのテレビが必要で、テレビ向けポータル事業の「アクトビラ」、NTTぷららのテレビ向け映像配信サービスの「ひかりTV」、ケーブルテレビ事業のジュピターテレコムを通じて配信される。料金は1本あたり105~315円。「見逃し番組」には1470円定額制の1カ月見放題パックも用意される。日本では、テレビ番組のネット配信は著作権処理などの問題で遅れていたが、NHKがサービスを始めたことにより、普及のきっかけになるとの期待が持たれている。