イギリスのシンクタンク国際戦略研究所(IISS International Institute for strategic studies)が主催する国際会議。開催地はシンガポールで、アジア太平洋地域およびヨーロッパ各国の国防担当大臣や、議会関係者、有識者らが集まり、安全保障問題について話し合う。シャングリラホテルで開催されることからシャングリラ会議などとも呼ばれる。2002年5月に第1回会合が行われて以降、毎年開催されている。12年6月に行われた第11回会合では、アメリカのパネッタ国防長官が演説で、アジア太平洋を国防戦略の最優先地域と位置づけ、この地域で空母6隻態勢を当面維持することや、20年までに海軍艦船全体の約6割を配備することなどを表明した。個別に行われた日米韓3カ国会合では、北朝鮮のミサイル発射などの挑発行為に対し、3国が結束して対応することを確認したほか、アジア安保会議の機会に3国の閣僚級会談を定例化する方針を決めた。また、日米豪3カ国会合では、アジア太平洋地域の安全および繁栄を強化するため、3カ国防衛協力を促進する行動計画(アクションプラン)の作成などを盛り込んだ共同声明を発表した。