スケートリンクの氷の代用を果たす樹脂パネルで、スペインのエクストラアイス社が同国セビリア大学と共同開発し、販売している。平坦な場所に敷きつめるだけで、氷のいらないスケートリンクを実現する。パネルはポリオレフィン系の樹脂をベースにしたもので、1枚当たり196.5cm×96.5cmの大きさで2cmの厚さをもつ。この側面に刻まれた凹凸構造のジョイントをはめ合わせながら敷きつめ、専用のピンを打ち込んで固定する。気温の変化で品質が変わることもないため、一年を通して屋内でも屋外でも利用できるうえ、通常のスケート靴をそのまま使用でき、滑走の感触も氷に近いという。10日に一度程度の割合で、専用の潤滑剤を散布する必要があるが、大がかりな設備をともなう氷のリンクを建設・維持していくことを考えると、メンテナンスの手間も少なく、設備投資や運用コストに関しても利点は大きい。2008年5月12日に、三菱樹脂グループのアストロ社が日本での総販売代理店契約を締結し、同年6月から販売が開始された。また8月末には、同製品による国内第1号物件にして世界初となる30m×60mの屋外フルサイズリンクが、静岡県御殿場市に完成する予定。