政府や企業の内部告発情報を公表する非営利ウェブサイト。2006年、オーストラリア人のジュリアン・アサンジが創設。賛同者から寄付金を募り、人権活動家らによって運営されている。10年4月には、07年に起きたアメリカ軍ヘリコプターによる民間イラン人や報道記者の誤射殺害事件の映像を公開。また7月には、アフガニスタン戦闘に関する駐留アメリカ軍などの機密文書約7万6000点、10月には、民間人6万人以上が死亡したことを示すイラク戦争の文書約40万点を公開した。さらにウィキリークスは、アメリカの在外公館が国務省に送った外交公電、約25万点を入手し、11月28日より順次公開している。流出した外交公電は、1966年12月28日付のものから2010年2月28日付のものまでを含み、内容は、外交、内政、人権、経済、テロ関連の情報など、広範におよぶ。アメリカ政府は再発を防ぐため、情報流出経路とされる国防総省の専用ネットワーク「機密IP・ルーター・ネットワーク(シパーネット〔SIPRNet〕)」から、外交公電のデータベースを遮断した。ウェブサイトのサーバーを提供していたアマゾン・ドット・コムは、サービスを停止し、また寄付金の決済口座となっていた電子決済サービス大手のペイパル(PayPal)も口座を凍結する措置をとった。東京発の公電は5000点以上に及び、4番目に多いとされる。