複数の企業などが連合して顧客に提供するポイントサービスのこと。共通ポイントサービス、共通ポイント制度、共通ポイントプログラムともいう。消費者が店頭やネットで商品やサービスを購入した際に付与されたポイントは、そのサービスに加盟する企業ならばどこでも使用できる。消費者にとっては、共通ポイントカードは、個別のポイントカードと比べて1枚のカードにポイントが集約でき、ポイントがたまりやすくなるほか、たまったポイントを利用する選択肢も広がるメリットがある。導入企業にとっては、ポイントサービスの目的である顧客の囲い込みや固定客化の効果に加えて、提携企業の顧客を呼び込むことができ、会員情報や購買行動の共有、分析による横断的なマーケティングや商品開発も期待できる。異業種が提携したポイント企業連合の大手としては、TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブのTポイントが有名で、ファミリーマート、すかいらーく、ドトールコーヒー、新日本石油などが参加する。2010年3月からは、ローソン、昭和シェル石油、ゲオなどが参加して、三菱商事の子会社ロイヤリティマーケティングのPonta(ポンタ)がサービスを開始した。さらに、地域振興を目的に、大手流通の地域店と周辺商店会の連携や地域商店会による、地域共通ポイントカードの導入も進んでいる。なお、野村総合研究所の調査によれば、家電量販店や携帯電話など国内9業界のマイレージを含むポイント発行額は、07年度で8000億円程度と推計され、その規模はなお拡大するとしている。