2012年10月1日に導入された「地球温暖化対策のための税」のことで、地球温暖化対策税とも呼ばれている。地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出抑制を目的として、石油や天然ガス、石炭など化石燃料に対する従来の石油石炭税に上乗せされる。国内産の化石燃料であれば採掘した業者が、輸入の場合は輸入業者が税金を国に納める。税額は、二酸化炭素排出量1トンにつき289円となるように、それぞれの化石燃料の単位量(キロリットルまたはトン)当たりで設定されている。ただし、急激な負担増を避けるために3段階で施行され、たとえば石油の場合、1キロリットル当たりの税額は12年10月の施行当初が250円、14年4月からは500円、16年4月以降は760円となる。完全施行後は年間約2600億円の税収となる見通しで、太陽光や風力など再生可能エネルギーの普及や、省エネルギー対策の費用に充てられる。環境税の導入にともなう化石燃料の値上がり分が電力やガスの料金に転嫁されれば、消費者や企業など最終ユーザーが負担することになる。環境省の試算では、環境税がすべて電力料金などに転嫁された場合、平均的な世帯で年間約1200円の負担増となる。