電気料金を決める際の算定基準となる価格のこと。1996年1月から導入された、3カ月ごとの燃料価格の変動を半年後の電気料金に反映させる、燃料費調整制度で使用される。料金の変更は届け出制で、転嫁額は、財務省が発表する貿易統計の輸入価格の3カ月平均値を決められた計算式にあてはめ、基準燃料価格からの変動幅を算出して決める。ただし、激変緩和措置として、基準燃料価格より50%を超える上昇分は電力会社の負担となる。電気料金の変更では、いま一つ、認可制の本格改定がある。これは、発電事業のための人件費や設備投資などの原価を計算し、新しい電気料金を決めるもの。料金体系そのものや、算定基準となる基準燃料価格の見直しにもなる。現在の、原油価格の高騰が続く状況では、燃料費調整制度で決められた50%を上限とする価格調整は限界との声があり、08年6月26日に東京電力は08年9月をめどに本格改定を実施すると発表、翌27日には関西電力、中国電力、四国電力、九州電力も9月をめどとする本格改定の実施を発表した。