ソニー(本社・東京都港区)が2011年9月から発売するタブレットPCのシリーズ名。タブレットPCは、入出力を主にディスプレー上で行う携帯端末のこと。ソニータブレットは9.4インチのスレート(石板)型のSシリーズと、5.5インチディスプレーを2枚装備した折りたたみ式のPシリーズの2種類がある。OSは、どちらもタブレット用に最適化されたAndroidのHoneycomb(ハニカム)を採用し、CPUはNVIDIAのTegra2モバイルプロセッサ1GHzを搭載している。無線LANや近距離の無線通信機能であるBluetooth(ブルートゥース)、カードスロットなどを標準で装備しており、フロント(内側)とリア(外側)にそれぞれ30万画素と511万画素のカメラも用意されている。タブレット市場では、すでにアメリカのアップルが10年春よりiPadを、11年にはiPad2を投入しており、その他、韓国のサムスン電子や台湾のアスースなど多くの海外メーカーも次々に参入している。後発のソニーは、これら海外メーカーのタブレットとの差別化として、ハードウエア面では携帯性を重視したデザインを採用。スレート型Sシリーズは雑誌を折り返したような形で、片側に重心を寄せて厚みを持たせたことで実際に持ったときの軽量感を実現した。もう一方のPシリーズは、折りたたむと180×26×79ミリのコンパクトサイズになる。また、ソニーが得意とするさまざまなマルチメディアコンテンツサービスの利用が可能になるのも大きな特徴である。たとえば、ビデオ配信サービス「Video Unlimited」や電子ブックストア「Reader Store」からビデオや電子書籍をダウンロードできたり、初代プレイステーションのゲームコンテンツを楽しむこともできる。SシリーズはWi-Fiモデル(ストレージ容量は16GBと32GB)と3G+Wi-Fiモデル(ストレージ容量は16GBのみ)の2種類、Pシリーズは3G+Wi-Fiモデル(ストレージ容量4GB)のみで、3G対応モデルはNTTドコモから発売される。