国内で1年間に生み出された財・サービスの総額であるGDP(国内総生産)を、その国や地域の全人口で割った値で、経済力を計るための指標の一つ。2008年12月25日に内閣府が07年度の国民経済計算を公表した際に、1人当たりの名目GDPと、その国際比較も発表した。アメリカドル換算で、日本の1人当たりGDPは3万4326ドル。OECD(経済協力開発機構)加盟30カ国との比較では、06年の18位から19位に後退し、G7(先進7カ国)中では、イタリアに抜かれて最下位となった。これは、比較可能な1980年以降では過去最低の順位。低迷の理由として、2007年は、ヨーロッパ諸国のGDPがユーロ高から膨らんだこと、日本は円安とともにデフレの影響で成長率が伸び悩んだこと、などがあげられる。なお、1位はルクセンブルクで10万3442ドル。以下、2位ノルウェー、3位アイスランド、4位アイルランド、5位スイス、6位デンマーク、7位スウェーデン、8位オランダ、9位フィンランド、10位イギリスと続く。このほか、おもな国では11位アメリカ、14位カナダ、16位フランス、17位ドイツ、18位イタリアとなっている。ちなみに、日本の名目GDPは4兆3850億ドル。アメリカに次ぐ世界第2位の座は保ったものの、世界全体のGDPに占める割合は、24年ぶりの10%割れとなった06年9.0%からさらに低下して、8.1%となった。