異性との出会いを本来の目的としないSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やプロフ、無料ゲームサイトなどのコミュニティーサイト。ミニメールと呼ばれる、利用者同士でメッセージを交換できるサービスを悪用した、未成年者への性犯罪が急増している。一方、法的な規制対象となる出会い系サイトによる性犯罪は減少傾向にあり、警視庁の調査によれば、2010年1月~6月の被害児童は141人であるのに対し、非出会い系サイトによる被害児童は601人に上った。09年より、18歳未満には、携帯電話から有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングサービスに加入することが義務付けられたが、被害児童のほとんどは未加入だった。また、第三者機関であるモバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)によって「健全」と認定されたサイトは、フィルタリングを適用していてもアクセス制限の対象外とされるが、事件の約半数は、「健全」認定されたサイトを通じて起きていた。非出会い系サイトは法的規制がなく、多くは無料であることから、18歳未満でも気軽に利用することができる。また、ゲームサイトの場合、保護者は危険性を認識しにくい。2000万人を超えるユーザーを抱える大手SNSなどの運営者は、監視体制を強化するなどの対策を迫られている。